オランダで人気の会社は給料よりも飲み会と社会貢献

求人サイト「Indeed」が数千人を対象にしたアンケートの結果、オランダで一番人気のある会社はオンライン企業「ソーシャル・ディール(Social Deal)」となった。この会社の雇用条件は他社と比べそれほど優れているわけではないのだが、雰囲気がいいというのが人気の理由だそうだ。デン・ボスにあソーシャル・ディール社で働く従業員数160人のの平均年齢は29歳。HR担当者によれば年齢を考慮した労働環境を構築しているという。従業員同士のつながりや、おもしろい仕事、将来性といったものを重視している。

経営、給与、労働条件、将来性、ワークライフバランス、企業文化という項目を評価するこの調査で、トップ10に上がった企業は以下の通り。
ソーシャル・ディール、クールキャット、難民援助協会、RABO銀行、ING銀行、KLM, アムステルダム市、KPN、COA、フィリップスの順である。

「難民援助協会(Vlugtelingenwerk)」が3位となったのは、社会的な仕事をしたいという最近の若者のトレンドをよく表している。これはオランダのみならず他国でも同様らしく、英国のカーディアン紙が数年前に行った調査でも半数近くの若者が社会に役立つ仕事をしたいという結果が出ている。

オランダでは人材不足が深刻。企業の4分の3が従業員の確保に苦労している。企業文化を研究するファビアン・デッカー氏によれば「いい人材を確保するには給料よりもソーシャル面が大事。」だという。

一位に選ばれた「ソーシャル・ディール社」の給料は市場平均並だというが、ソーシャル面で他社と差をつけている。「Borrel」と呼ばれる就業後の軽い飲み会とパーティ。そして各種トレーニングや自己啓発プログラムを提供している点らしい。さらに上下の差が少ないフラットな組織というのも魅力的だという。