小包の届け先、個人の家がコンビニ代わりに

オランダでもウェブショッピングは急増中だが、問題は届け先に人がいないことだ。スーパーマーケットなどを届け先に指定も可能だが、たいていの場合運送業者は隣の家に預けたり再配をしている。再配はコスト高になるだけでなく輸送はほとんどがディーゼルのトラックを利用しているため、排気ガスのよる環境への負荷も高い。そこで、運輸会社DHLは、個人宅を荷物受取所(ピックアップポイント)に指定するというサービスを始めた。例えばアルメール市では現在100軒の個人宅がこの受取場所となっている。16:00−20:00までの間に指定の個人宅に荷物を取りに行き、荷物ひとつあたり40セントを払うという仕組みだ。自宅を集約所にしているハイジさんは、「この地域一帯の荷物を引き受けています。金銭的には儲かる仕事ではないけれど、いろいろな人と知り合いになれるのは楽しい。」と話している。

オランダ大手輸送会社ポストNLでは、コンビニの代わりにスーパーマーケットやDIYショップなどを届け先指定が可能で現在オランダには3000の荷物預かり拠点を構えている。しかし個人宅を受取場所には指定していない。この個人宅受取場所サービスを行っているのはDHL社などで、すでに1900ヶ所での拠点を設けている。
また、スタートアップ企業であるホーメル(Homerr)社は、オランダ全土の店舗や個人宅をこの荷物受け取り場所にするという事業を開始、すでに700拠点を確保した。同社は2019年までに5000拠点をネットワークに加えるとし、すでに100万ユーロの資金を調達している。ホーメルの創始者は「ウェブショップは現在送料は有料だが、将来的にはこの集約ポイントに送れば無料で、その他を有料にするなどの新しい配送モデルが提供できる。」と語っている。