オランダ「締め切り大堤防」補修工事始まる

締め切り大堤防(Afsluiterdijk)と呼ばれる全長32kmにわたる堤防は、かつてゾイデル海(湾)であったアイセル湖を、外海である北海(厳密にはワッデン海)から仕切る堤防だ。北ホランド州とフリースランド州を結ぶこの堤防の完成により、ゾイデル海は淡水化され、現在はアイセル湖となっている。また干拓によってノールドオーストポルダーとフレヴォランド州が誕生している。ただ1932年に竣工したこの堤防も85年たって大掛かりな補修工事が必要となった。1ブロック6500キロのコンクリートブロック75,000個で補修するという。このプロジェクトには5億5000万ユーロが予定されている。

この工事は、2050年までの間に予想されている水面の上昇や強い嵐にも耐えられるための補強工事だ。さらに水門の強化やアイセル湖から海への排水を促すポンプ装置も新設する。またコンクリートブロックを生産するための工場もハールリンゲンに建設される予定だ。
工事は2022年に完成予定だが、今後4年間は堤防での交通が制限される。