オランダ政府10年以内にガス採掘を中止に

オランダ政府はフローニンゲン州でのガス採掘を全面停止にする意向だ。ルッテ首相は報道陣に対し、ガス採掘量はゼロにすべきだと発表、「非常に重要な決定」だと述べた。ガス採掘による地震の被害は後を絶たず、これ以上の採掘は被害が大きすぎるとし、10年以内に中止をする決定だ。フローニンゲン州の地中に埋蔵されている天然ガスはまだ枯渇していないが、これ以上の被害を防ぐため、ガスはそのまま残したまま採掘は取りやめる。

今回の発表では2022年までにガス採掘量は年間120億㎥までに減らす。その後段階的に量を減らし最終的にはゼロとなる。2013年の採掘量が年間539㎥だったものが昨年には236億㎥へと削減されている。天然ガスはオランダのエネルギー源で大きな地位を占めていたが、これが減ることで経済的な影響も大きい。政府は経済よりも環境と住民の保護を優先するという、大きな決断を取ったことになる。国会では与野党がこの決断を評価している。