英蘭の食品・ホームケア・パーソナルケア企業「ユニリーバ」ロッテルダム本社に決定

食品・洗剤・パーソナルケア製品の製造販売企業であるユニリーバは15日ロッテルダムを本拠地とすることを発表した。本拠地決定には約1年の歳月を要した。「クノール」「ダブ」「リプトン」などのブランドで有名な多国籍企業ユニリーバは、現在ロンドンとロッテルダムに本社がある。これが1ヶ所にまとまる。さらに、これまで法的に2社だったものが、オランダを本拠とする1社となる。1社に集約する背景には、会社を敵対買収から守るという目的がある。昨年ユニリーバはクラフト・ハインツ社から1430億ドルでの買収提案を受け、これを拒否していた。またコスト削減も大きな理由だ。

ここ数ヶ月オランダとイギリス政府は、本社誘致をめぐり激しいロビー活動が繰り広げていた。EU離脱後もイギリスは投資先として魅力的であることをアピールしていたメイ首相にとっては、今回の決定は大きな打撃だ。

ただし、本社がロッテルダムになるという理由でイギリス社が弱体化するわけではない。オランダの従業員が3100人に対しイギリスには7300人が就労しているが、本社一体化によるリストラはないという。ユニリーバは全世界で16万9千人が働いている。

ユニリーバ