「オランダ過去6年で4件のテロの危機を回避」情報機関トップ

「オランダの情報・諜報機関である情報安全局(AIVD)は過去6年間に4件のテロの危機を回避してきた。」インタビュー番組「カレッジツアー」でAIVDのトップであるロブ・ベルトレー氏が10日語ったもの。4件ともかなり具体的で危険度の高いものだったという。最近ロッテルダムで逮捕されたジャウアドは、非常に危険な爆発物と自動拳銃を所持しており、AIVDの言ではジハードの信奉者だった。爆発物は1台の車を爆破する破壊力を持っていた。ジャウアドには4年の禁固刑が下されている。ベルトレー氏は他の3件については言及していないが、ここ4年間で数百件のテロ関連の事件を捜査してきたという。これまでにオランダでテロ事件が起きなかったのは、警察や司法による阻止力によるところが大きいが、「たまたま運がよかった」とも言えると、同氏。

サイバーセキュリティに関してはオランダはもっと強化すべきだとベルトレー氏は強調している。現在オランダでは盗聴などのプライバシー侵害が問題化されているが、同氏によればプライバシーよりもセキュリティを重視すべきだという。オランダのサイバーセキュリティは10段階では6だとベルトレー氏。

さらに、中国、ロシア、そしてイラン政府はオランダ政府や国際機関のシステムへの侵入を企んでいることをAIVDは突き止めているとベルトレー氏。オランダの情報機関は他国の情報機関と情報集取収集で協力関係を結んでいるが、政治的な方向が定まらないトランプ政権の米国とは距離を置いているという。