フローニンゲンで大きな地震、原因であるガス採掘を積極的に削減と経済相

オランダ北部フローニンゲン州で月曜日午後15時ごろマグニチュード3.4の地震が発生した。2012年以来最大規模の地震で、被害届けは約300件に及んでいる。オランダでは基本的に地殻変動による地震は発生しないが、フローニンゲン州の地震は天然ガス採掘が原因で、これまでにも数回家屋に損傷を与える地震が起きている。

今回の地震発生を受け経済省のウィーブス大臣は、今期政権中にガス採掘量をできるかぎり縮小すると発表した。これまでの公約にとらわれることなく、最大限の縮小を狙うという。政府は2021年までにこれまでの216億㎥から200億㎥まで縮小すると公約しているが、ウィーブス大臣はこれをさらに推進したい意向。「オランダは天然ガス依存から脱出すべき」だという急進的なコメントも発表している。

フローニンゲン州では2017年だけでマグニチュード1.5以上の地震が18回起きている。地震の原因となっている天然ガス採掘を行っているのはNAM(De Nederlandse Aardolie Maatschappij オランダ石油会社)。オランダ国内外で石油と天然ガスの採掘を行っている。オランダで使用される天然ガスの75%がNAMから供給されている。93%のオランダの家庭では天然ガスを利用しており、全エネルギーの45%は天然ガスと、オランダでのガス依存度は極端に高い。このため急激な減産は無理というのが現状だ。

NAM(英語)