オランダはユーロ圏で一番デビットカード普及、札や硬貨の利用が少ない国

オランダではピンパスと呼ばれる銀行口座から即時直接引き落とされるデビットカードでの支払いが趨勢で、札や硬貨での現金払いはますます減ってきている。暗証番号をいれるカードをあるいは暗証番号なしでカードを読取機にタッチするだけで支払う方法は、店舗だけでなく屋外のマーケットなどにも普及しており、現金を持ち歩かない人も少なくない。

欧州中央銀行(ECB)の調査によれば、オランダでの現金払いは取引全体の45%のみ。これはユーロゾーン全体の平均である79%から比べるとかなり低い。
欧州他国を見ると、他国はオランダほどデビットカード払い(ピンパスなど)は普及しておらず、とくに南欧では現金払いが幅を利かせている。また意外なことにドイツやオーストリアでも札と硬貨での支払いが多い。

オランダの次にピンパス払いが多いのはエストニア。エストニアは欧州の中でもサービスのデジタル化が最も進んでいる国だ。ECBによれば、欧州の中でも国による差は大きいが、現金(札や硬貨)での支払いが全体的に多い。金融のデジタル化が進み現金が消えていくはずという予想を覆す結果である。