アムステルダムの刑務所、1350戸の住宅へ変貌、98%の建材をリサイクル

受刑者減少で空き状態となっているアムステルダムの刑務所群「ベイルマーバーエス(Bijlmerbajes)」が1350戸の住宅へと生まれ変わる。アムステルダム南東部にあるこの刑務所地区は新しい住宅地として生まれ変わり「バーエス地区」と名付けられる。国有不動産会社は刑務所地区を8400万ユーロで不動産開発会社AMに売却し、このAM社が再開発を行うもの。

現在この地区には高層刑務所が5棟建っているが、外壁や屋内をすべて壊し全く新しいビル群となる。1棟は「緑の棟」となり垂直に伸びる公園と緑地に変わる。中心となる棟はアーティストのアトリエなどアートの場になる。住宅棟は、仕事を始めたばかりの低所得者用から高級住宅そして介護住宅までが混在する。分譲と賃貸も入り交じるといった、オランダならではの都市計画だ。

この開発計画で最も注目すべきは、新しく生まれ変わる建物の98%が刑務所で使用していた建材をそのまま利用するという点である。例えば学生用住宅の外壁は刑務所のものをそのまま使ったり、壊したコンクリートは新技術を使いリサイクルし再度使用する。監房のドアで橋が作られ、柵もバルコニー用に再利用される。

またこの住宅地区は100%カーボン・ニュートラルとなる。使用するエネルギーはすべて独自に生産するというシステムで、すべての棟にソーラーパネルが取り付けられるだけでなく、屋根にも風力タービンが設置されるなど徹底している。不動産開発会社AMはオランダの大手建設会社BAMの子会社。同社はこの住宅開発を建築事務所「Fabrications」「OMA」そして「Lola Landscape」と共同で行う。