オランダ企業、全ゴミの8%にあたる紙おむつのリサイクル機械を開発
オランダでのおむつの使用量は、高齢者の需要増大もあり、年々うなぎのぼりである。なんと廃棄ゴミの5−8%が紙おむつだという。今のところ、おむつは他のゴミとともに焼却処理されているが、政府は今後ガラスやプラスチックそして金属などと同じように分別ゴミとして再生処理を行うことを計画している。オランダのゴミのリサイクル計画は、2020年にはほとんどのゴミは再生処理されることになっており、再生不能ゴミは年間100キロだけというかなり思い切ったものである。今のところ、非再生ゴミはこの2倍。
おむつの再生は過去にも試験的に行われたが失敗に終わっている。しかし今回開発されたリサイクル機械は政府の後押しもあり、最新技術を駆使した優れたものとなっている。いくつかの企業がこれに乗り出しているが、ヴィレム・エルシンハ氏が開発した機械は実用性が高く、今年の末までに3ヶ所に工場が設置される予定。実験用に製造された機械は、紙おむつを250度の熱でプレスしバラバラにする。これによりおむつはドロドロの液状となる。この液体がプラスチックと再生可能エネルギーのためのバイオマスへと加工されるというものだ。
また、ごみ処理会社AEBは、紙おむつを生産するプロクター・アンド・ギャンブル社と共同でリサイクル工場を建設する予定。プロクター・アンド・ギャンブルはすでに北イタリアにリサイクル工場を実験的に運転しており、再生処理技術は確立している。
アムステルダム市では託児所で使用済みおむつを回収したり、子供の多い地区でおむつを分別ごみとして回収する計画である。