オランダ国王、ジェットセッターから庶民の国王へとイメージチェンジ

27日オランダのウィレム・アレクサンダー国王は50歳の誕生日を迎えた。前日に国営放送(NOS)と民放(RTL4)の共同インタビューがワッセナーの自宅で行われ、子供時代、両親や兄弟のこと、マキシマ女王との出会い、などについて真摯にそして正直に語った。普通の庶民と同じような育ち方をし、同じような喜怒哀楽を経験してきたことをアピールし、これまでのジェットセッターというイメージを払拭することに成功している。

子供時代、そして大学生になってからも、ウィレム・アレクサンダー国王は君主の世襲というものに疑問をいだいていたという。母であるベアトリクス元女王から、長男だからという理由だけでそのまま国王として戴冠する前に、自分について知りたいと思った。また子供時代は14歳までテレビを見ることが禁止され、ラジオだけで3兄弟は育ったというエピソードも語っている。1980年には厳しい家庭からイギリスのウェールスにある学校に逃避した。当時、母親は君主としての仕事に忙しく、父親のクラウス殿下はうつ病を患っていた。また2013年には弟のフリゾ王子がスキー事故で死亡するというショッキングな出来事に遭遇し、大きな心の痛手を負った。この心の痛みは、その後マレーシア機MH17での事故で亡くなった多くの人の家族や友人たちの悲しみを理解することに役立ち、深い同情を抱くことができるようになったと語っている。さらに、マキシマ女王については、自分のすべてであり、3人の子どもたちとともに最高の宝であるとインタビューに答えている。

430万人が視聴したこのインタビューで、国王は庶民との距離をいっそう近くしたようだ。