オランダで開発された自動アスパラガス収穫装置で、人手不足解消

4月から6月にかけてオランダや周辺国では白アスパラガスの収穫の時期。土の上に盛られた砂からほんの少しだけ頭を出した時点で掘り起こすことが重要で、これが少しでも遅れると商品価値が40−50%近く下がる。このため、収穫時期になると大量に人手が必要となり、オランダのブラバンドやリンブルグの農家では主として東欧から季節労働者を雇っている。

オランダのハイテク・スタートアップ起業であるセレスコン(Cerescon)社は、収穫できるアスパラガスをセンサーで自動的に選択しこれを引き抜くという機械を開発、市場に紹介した。この機械一台で60人から70人の人手を省くことができるので、オランダだけでなく白アスパラの産地であるドイツからも引き合いが殺到している。

以前はカメラでアスパラの頭が出たのを確認していたが、セレスコンの機械はセンサーで砂の中の成長具合をチェック、充分に成長したアスパラをロボットが掘り起こす。この機械が本格的に売り出されるのは2018年からで、価格は1台50万−60万ユーロ(6千万から7千万円)と予想される。それでも年々難しくなる従業員の雇用を考えればそれほど高いものではないという。なにしろロボットは24時間働き続ける。開発したフェルメール氏によれば、アスパラだけでなく、トマトやマッシュルームそしてパプリカなどの収穫にも活用できるという。