オランダ人の食の傾向変化。健康志向と外食の増加

オランダ人は食に無頓着だと言われてきたが、最近では食の質や健康との関係に気を使うようになってきている。これは健康志向が高い人には顕著で、少しぐらい高くても体にいい食品をとることが優先的という人が増えている。とくに50歳以上の人にこの傾向は強い。

ABNアムロ銀行が食品業界向けに行った調査によれば、野菜や果物の消費が増え続けているのに対し、ソフトドリンクや肉などの消費が減少している。肉の消費は減っているものの、動物に優しい(Beter Leven Keurmerk)という表示のついた食肉やオーガニックの食肉の消費量は高まっている。

あまり外で食事をしないというオランダ人の習慣も変わってきている。外食をする回数が増え、レストラン、食事が出るカフェやスナック屋の売上も上昇中だ。このほか一人住まいの人が増えたことで、調理済み食品需要が増えたことも最近の傾向である。調査会社GfKの調査によれば、一人住まいの人口は10年前と比較し20%上昇しており、スーパーマーケットでの調理済み食品の売上は伸び続けている。

肉の需要減に対し、鮮魚の需要は高まる傾向にある。鮮度だけでなく、天然魚にこだわる人も増えているという。魚の売上は1年で3−4%増加している。