オランダ、留学生急増
オランダを留学先に選ぶ学生が増えている。今年は約11万2千人の外国人がオランダの大学で学んでいる。最も多いのがドイツと中国からの留学生だが、他国からやってくる学生も増加している。ドイツと中国に次いで多いのがイタリアとベルギー。オランダが人気なのは、英語での授業が増えていることと授業料が比較的安いことが背景にある。
留学生が選ぶのは大学で学士と修士課程が人気。これまで外国人学生の割合が最も高かったのはマーストリヒト大学だが、今ではロッテルダム大学とフローニンゲン大学に押されている。これに対し大学とほぼ同じ資格をとれる高等専門学校(HBO)を選ぶ留学生は減っている。
出身国によって専攻の選択が異なるのも興味深い。イタリア、ギリシアそしてフランスなどの南欧の学生はアート系を専攻する傾向が強い。これに対しアメリカやイギリスの学生はリベラルアーツから科学まで広範囲に点在する。ところが、EU外のインドやインドネシアの学生は往々にして技術系の大学に留学している。これらのアジアの学生は卒業後もオランダに残り就職することが多い。とくに技術系はオランダの企業からの需要が高く、オランダの経済に16億ユーロの貢献をしていると試算されている。