オランダ財政2008年以来初めて黒字転換。世帯の可処分所得も増加。

オランダ経済の好調と厳しい緊縮財政で、2016年の財政は2008年以来初めて黒字へと転換した。黒字は29億ユーロでGDPの0.4%であると中央統計局(CBS)は24日発表した。2015年は2.1%の赤字。政府債務残高GDP比率は2015年より減り始め2016年にはGDPの62.3%のレベルまで落ちた。これは欧州の中でも低い部類にはいる。ちなみに日本は232%、米国は111%、ドイツは75%である。

2008年には黒字を計上していたのが、2009年には金融危機で5.4%への赤字転落。赤字総額は335億ユーロへ達した。これが2016年には29億ユーロの黒字となった。CBSによれば2016年の政府歳入は3070億ユーロと2015年比で140億ユーロ増加している。税収と社会保障分担費用の増加がこの歳入増加に加担、天然ガス収入の30億ユーロのマイナスを補った。

世帯の実質可処分所得は2016年に1.4%増加している。とくに賃金上昇が所得のアップに貢献している。賃金上昇に加え失業者数の減少による労働人口の増加も要因である。住宅ローン残高はた第4四半期に若干下落したものの2016年全体では上昇している。