春の到来を告げるタゲリの卵、第一号発見

春の到来を告げるタゲリの卵の第一号がユトレヒト州のロンド・フェーネンで9日見つかった。正式な検査の結果この卵が今年に生まれた本物の卵であることも証明された。タゲリの卵の発見は野鳥の産卵時期が開始を知らせるものとして、オランダでは重要視されている。

タゲリは日本からユーラシア大陸を通りイギリスまで生息する野鳥だが、オランダでは昔からこの鳥と関わりが深く毎年この時期の卵探しが伝統となっている。ただ1979年に欧州委員会が希少な鳥を守るという名目でこの伝統が禁じられた。しかし長い論争のあと2006年、3月1日から4月9日までの間に限定しタゲリの卵採集が許可されることになった。この卵はデリカテッセンとしてオランダだけでなく欧州各地で貴重な食べ物だという。とくにオランダの北部フリースラントでは、タゲリの卵を森林で発見するのが文化的遺産として認められており、EUもこの圧力に屈し許可をだしている。

オランダでは毎年20万個の卵が生まれるがこれは欧州全体の4分の1を占める。しかし耕作地の増加により毎年5%の割合でタゲリが減っている。このためボランティアが巣を守る活動をおこない保存に努めている。