オランダ下院「臓器提供法」可決、「NO」提示しないかぎり提供同意とみなされる

13日、オランダ下院では僅差の過半数で臓器移植法の改定が可決された。臓器提供を拒否する「NO」の登録をしないかぎり、自動的に臓器提供に同意していると見なされることになる。これまでは、死後の臓器提供を行いたいと積極的な意思を表示している人のみが提供者となっていたが、今後は拒否の意思表示がない人は臓器提供者となる。当然ながら臓器提供者とみなされていても遺族は提供を拒否する権利はある。

この議案を提出したD66党のダイクストラ議員は、臓器移植の順番を待つ患者にとって今回の決定は明るいニュースだと述べている。年間150人以上が臓器移植を待ちながら亡くなっているという。
この法案はさらに上院にて表決が行われるが、これが通れば新しい臓器提供法が施行されることになる。

推定同意と呼ばれるこのシステムは、欧州ではベルギーのほかフランス、オーストリア、フィンランド、ノルウェー、スイスで採用されている。「NO、臓器提供を拒む」と登録している人のほとんどが宗教的理由によるものだという。