「テロリスト、血液中にある物質で判明可能」ベルギーの専門家

ベルギーのテロ対策専門家は、血液中に含まれる特殊物質から犯人が事前に発見できると発表した。爆発物の製造に使われる化学物質が血液に入り込むという。爆発物を製造する者だけでなくテロ実行者の血液中にもTATP(過酸化アセトン)が発見されている。TATPはパリやブリュッセル、そして、シリアやイラクの戦場など、様々な場所で広く使われている爆薬である。簡単に作ることができ、殺傷能力の高いTATPは、別名「悪魔の母」とも呼ばれ、イスラム過激派組織「IS」も好んで利用するという。

テロ対策専門家のFaroek Özgünesによれば、血液検査はテロリスト判明に役立つが、どの程度の期間TATPが血液に滞在するかなどの詳細はまだ実験途中であるという。今年3月ブリュッセルで起きたテロ事件の容疑者の血中には高い濃度のTATPが含まれていた。おそらく爆発物製造中あるいは輸送中に、空気中から吸引したか接触で血液に入り込んだものとみられている。