オランダ産の白アスパラガス生産15年間で70%増

ホワイト・アスパラガスはオランダの春の訪れを告げる野菜。そろそろ八百屋やスーパーマーケットで見かけるようになってきた。オランダでのアスパラガスの生産は過去15年間で画期的に増加し、生産農地は70%も増えている。オランダ全土で3570ヘクタールがアスパラガス生産に利用されているが、ほとんどがペール(Peel)と呼ばれる北ブラバンド州とリンブルグ州の境界地区に集中している。

さてなぜオランダのアスパラガス生産が増えているのか。オランダ・アスパラガス協会によれば答えは単純で、需要が供給を上回っているからだという。15年前の2000年には、国民ひとりあたりの摂取量は600グラムだったが現在では800グラムと増えている。アスパラガスは料理が面倒な野菜だと思われ敬遠されていたが、協会のPRのおかげで、身近な野菜になったという。皮のむきかたや単に茹でるだけでないバリエーションに富んだ調理法を広めている。

農家にとってもアスパラガスは魅力ある農作物である。新しい栽培方法が開発されたおかげで、収穫時期が伸びた。また農家によっては独自の方法でヘクタールあたりの収穫量を増やしている。
増産にはポーランドなどの東欧からの季節労働者も大きく貢献している。機械での収穫ができないアスパラガスは、ともかく人手が不可欠である。週末も休まずに働く東欧の労働者なしでは増産は不可能であるという。