アムステルダムの飾り窓地区にメス

昨今のアムステルダム中心部にある飾り窓地区は、もはやツーリストアトラクション化し、旅行者で溢れかえり通行も困難な状況である。アムステルダム市長フェムケ・ハルセマ氏は、「この状態は許容範囲を超えている。大規模な改革を行わねばならない。」とこの地区にメスを入れる計画を発表した。

市長の提案のひとつは、飾り窓地区を現在の市中心部から他の地区に移すというもの。第2の案は一部を閉鎖するもの、そして第3案は飾り窓のカーテンを閉め切ることで窓際の売春婦を覗くツーリストを減らすという案。そして第4の案は、カーテンを閉めるなどの方策と組み合わせ、市の歴史的中心部におけるセックスワーカーの職場を増やすという発想を転換した大胆なものだ。

売春婦が飾り窓地区から姿を消し、他の地区の売春宿やホテルなどで営業するというオプションにハルセマ市長は乗り気ではない。セックスワーカーを追い出すよりも、彼らの就業環境を改善し、粗暴で手に負えない旅行者から守ることが第一だと考えている。さらに、売春にまつわる人身売買や他の犯罪を止めることが市の使命だとしている。人身売買の被害者は主として南米からの女性である。

第一のオプションである飾り窓地区の移動にはお金もかかるなど物理的な問題が生じる。第4の提案である飾り窓を増やすことは混雑を増やすかもしれないが、セックスワーカーが違法で働いているのではないことを示し、彼らの安全を保障するものだとし、市長はこの案を議会に提案する予定だ。人身売買の被害者は主として南米からの女性である。ハルセマ市長は、前緑の党の党首の女性。

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