イケアとアクション、20−40%の値下げ。他の小売チェーンの追従は無理か。

このインフレの中、イケアは全商品の価格を20%値下げする。ディスカウントショップのアクションは40%近くの値下げに踏み切る。この値下げ戦略は他の小売店舗にとっておそらく追従は不可能だろうと専門家は見ている。

いわゆるマスマーケットをターゲットとするイケアやアクションは他社との競合で「価格」が重要な要素となる。これにより「安い」というイメージを強化した。

イケアの製品の価格はコロナ禍以来25%上がっている。原材料価格や運賃の高騰が要因だ。さらに今後の人件費の上昇も見逃せないし、人工頭脳などの技術分野への投資も必要だ。それにもかかわらず、この値下げを実施するのは、競合他社を退けるのが目的と見られる。

他社が利益の増強と市場の拡大に励む中、イケアは値下げをして利益を圧縮してでもさらなる市場拡大を狙う。また誰にでも手が届く商品提供という社会的な目的も達成したいようだ。

アクションは市場拡大と店舗数の増強により、規模の経済を狙っている。すでに低価格で知られるアクションはさらなる値下げで他社の参入を阻もうとしている。これに対し他社は価格での競争は難しいため、サービスや商品の差別化で対抗するしかない。

参照記事:RTLZ