2023年は史上最も暑い年に

例年だと気温が低く雨の多い日が続くのだが、10月に入ってもオランダでは暖かい日が続いている。2023 年は、地球の気温が測定されて以来、最も暑い年になる見込みだ。欧州気候変動サービスの「コペルニクス」が予測している。今年の夏も記録上最も暖かかったのに続き、先月が記録上最も暖かな9月であったことを示す測定結果に基づいての予測である。アメリカの気候科学者ジェシカ・モーマン氏は、「地球では何世紀にもわたって経験したことのないペースで温暖化が進んでいる」と述べている。

今年の気温は「産業革命以前の平均気温より約1.4℃高かった」とコペルニクスの副所長サマンサ・バージェス氏。「COP28の2か月前に、野心的な気候変動対策への切迫感はかつてないほど高まっている。」コペルニクスの計算によると、2023 年 9 月は、平均表面温度が 16.38 度で、世界的にこれまでに記録された中で最も暖かい 9 月だった。これは2020年9月のこれまでの記録を0.5度も上回っている。

その結果、イベリア半島西部、アイルランド、英国、スカンジナビアを含むヨーロッパ西海岸の多くの地域で、平均よりもかなり降水量が多かった。また、リビアでも壊滅的な洪水を引き起こした台風ダニエルによる極端な降雨の後、ギリシャでも平均よりも降水量が増加している。またブラジル南部とチリ南部でも極端な降水量を記録している。

これに対し他の地域では9月に平均を上回る干ばつが発生した。例えば、南ヨーロッパ、米国南東部、メキシコ、中央アジア、オーストラリアなどでは同様で、9月としては観測史上最も乾燥した気候が記録された。