高速道路を閉鎖したエクスティンクション・レベリオンとは?

土曜日と日曜日に行われた環境保護団体エクスティンクション・レベリオン (Extinction Rebellion、XR)による高速道路A12を占領するデモで、土曜日には未成年を含む2400人が逮捕された。日曜日にも同様なデモが行われ500人以上が逮捕されている。

エクスティンクション・レベリオン (Extinction Rebellion)は国会のあるハーグに近い高速道路A12を占拠し、交通を妨げただけでなく、コンクリートなどを破壊し投げつけるなどの暴力行為に及んだ。オランダではデモは許可されているが、あくまでも決められた場所(広場や道路や駅のそば)でのデモで、高速道路の閉鎖は許されていない。エクスティンクション・レベリオン (Extinction Rebellion)がデモを行った同日、他の環境団体であるグリーンピースやフレンド・オブ・アース・ネザーランドは許可された地域でデモを行っている。

このデモの目的は、政府が化石燃料の使用をする企業に対する助成金を止めさせることだ。例えば大手船会社、空港、石油による燃料を使う電力会社などへ、政府は375億ユーロの「助成金」を出しているという。助成金は直接助成だけでなく税控除などの形で行われている。

エクスティンクション・レベリオン (Extinction Rebellion)はイギリスに本拠地を置く組織。環境保護団体の中でも最も過激な団体で活動は世界各国で行われている。オランダでは昨年11月にスキポール空港でプライベートジェットの往来を阻止し、200人が逮捕されている。このほか、美術館で展示物の脇に接着剤をつけたり、ガラスでカバーされている絵画の上にトマト缶を投げつけるなど、人々の注目を浴びるための行動を行っている。

週末のデモを受け、環境担当大臣はエクスティンクション・レベリオン (Extinction Rebellion)が主張していることは理解できるので、この助成金は止める方向に行きたいと述べている。ただデモのやりかたを考えるべきだともコメントしている。

画像:Extinction RebellionのHPから