人手不足は今後さらに深刻になる

ここ数年オランダでも人手不足が問題化しているが、福利厚生機関であるUWVによれば、労働人口の高齢化により2025年以降はもっと深刻化するという。解決法は業務のデジタル化と労働移民の受け入れそして年金受給者の再雇用が考えられる。

人手不足の問題は「ダブル高齢化」を意味すると、UWV。これから年金生活者が増えるということは高齢者を介護する人手がますます不足することに繋がる。これがダブル高齢化だ。

2021年の時点では1人の年金受給者に対し3人の就業者がいた。これが2040年になると2人が1人の年金受給者を養うことになる。労働市場を逼迫させている構造的な要因をなんとかしないと、将来的には少ない労働人口がもっと多くの仕事を抱えることになる。

解決法は、高齢者が年金受給後もボランティアなどで働き続けること。あるいはAIを取り入れるなどのデジタル化で仕事を効率化させる。また、介護のために仕事を離れるときも、空いている時間に働けるような柔軟なシステムを導入するなどが考えられる。

もうひとつの解決法として移民の導入があるが、これは政治的にデリケートな問題だ。また現在中東欧から多くの労働移民がオランダで働いているが、彼らの間でも高齢化が始まっているのである。このほか、現在労働市場から遠ざかっている人、例えばオランダに住む外国人や主婦などを取り込むことも解決策になるとして検討されている。