オランダの人手不足、今度はバス運転手にスペイン人

オランダの人手不足はとどまるところを知らない。アムステルダムのカフェや店舗ではオランダ語を話さない店員も多く、会話は英語だ。そして人手不足は飲食業だけでなくバス会社にも波及。運転手を海外から募集しようとバス会社コネクシオン(Connexxion)は夏季に試験的に外国人運転手を雇ってみた。「オランダ人の運転手がスペインに休暇に行っている間にスペイン人の運転手がスペインから働きに来るというのも面白いでしょう?」と同社担当者。今年は24名のスペイン人運転手が来て、4人がバス300番(ハーレム・スキポール空港・アムステルダム)を運転している。

コネクシオンのバスの運転手になるには、D種運転免許を所持するほか、英語が話せること、高卒以上、1年以上の経験があることが必要だ。今年の3月にスペインのバレンシアで試験があり、これに受かった人がオランダにやってきた。

この試みの反応は?バス300番は空港を通るため外国人の乗客が多く、とくにオランダ語は必要ないらしい。スペイン語やアラビア語を話せる運転手がいると喜ぶ乗客もいる。運転手のほうも特にカルチャーショックも感じずにオランダに滞在しているという。なによりも、オランダでは労働協約が整っていることがスペイン人運転手にとっては魅力的なようだ。オランダでは農業分野でも、農繁期にスペインから働きに来る人も多い。