お金で幸福は買えない、フリースランド人はハッピー
2019年以来オランダの経済は成長を続けており、裕福な家庭も増えている。ただ、幸福度(生活の満足度)が必ずしも経済と足並みを揃えているわけではない。オランダの北部フリースランド州の住人はお金で幸せを買えないことを知る良い例だ。幸福感を感じている人が平均以上で、所得が高いランドスタット(オランダの西の沿岸地方)や北ブラバンド州の幸福度より高いのだ。
フリースランド州のGDPと幸福度の関連は興味深い。2021年のオランダ平均の一人あたりのGDPは49,100ユーロなのに対し、フリースランド州のGDPは34,800ユーロとドレンテ州に続いて低い。しかし幸福度を調べるとオランダで最も高いのだ。
北フリースランドの住人は自分の生活に最も満足している。寿命も平均より低いし、就業率も少し低いので、客観的な福祉度ではスコアがそれほど高くない。数値的に生活の質が高いのは、北ドレンテ、北オーファーアイゼル、北ブラバンドの東部、そしてユトレヒト州である。アムステルダムとその周辺地区は、生活の質が極端に高い人と低い人が混じり合っている。
一般的にオランダの東部に住む人は健康度が低い。また都市部に住む人は農村地帯に住む人より健康状態が悪いという結果が出ている。また都市の住民は貯蓄が少なく、住宅環境もよくない。ただ平均学歴は高く体重も低い。農村部の住民は自然やきれいな空気を楽しめる。
きれいな空気、借金(ローン)、健康が人々の幸福度におおきな影響を与えるという結果も出ている。この意味でフリースランド、西フローニンゲン、フレーフォランド、南ゼーランドは幸福度が高い。これに対し、南ホランド、北ホランド、南リンブルグは長期的にみると幸福度スコアが低い。
詳しい調査の結果は、オランダ中央統計局(CBS)のページで。