今ホットな展覧会

世界中から65万人の訪問者を集めたフェルメール展が終了し、美術館熱も下がりつつある。しかしこの暑い時期に涼しい美術館や博物館を訪れるのも悪くない。以下は今開催されている展覧会の一部の紹介である。

1.モダン展

モダン(近代)というコンセプトは曖昧である。象徴主義、印象派などに続き1915年あたりから登場した、モンドリアン、マレービッチ、カンディンスキーなどを指すというのも適切ではない。「現在」と呼ばれるアートは、いわゆる「非現在」のアートと同じくらい現代的である、というのがこの展覧会の出発点だという。


アムステルダム市立美術館にて: stedelijk.nl

2. 動物 ー この素晴らしき生き物

生きたプラスチック製のクリスマスツリー、AI トンボ: 16 人の現代アーティストによる作品を展示する展覧会「すばらしい生き物たち」は、人類が動物、つまり他の動物をどのように見ているかを問うものだ。アメルスフォールトにあるクンストハルカーデの他にもアメルスフォールト動物園では、他に 8 つの作品を見ることができる。

詳細: kunsthalkade.nl.

3.トーマス・ プライス 「ナイキを履いた身長 4 メートルの女性」

彼女は、不敵ながらどこか控えめな表情でロッテルダムの中心部を見ている。ジャージのポケットに手を突っ込みナイキシューズを履いた足で駅前広場にしっかりと足を踏み入れている。先週金曜日にロッテルダム中央駅前で公開された英国人アーティスト、トーマス・J・プライス作の若い黒人女性のブロンズ像「Moments Contained」は高さ約4メートル。トーマス J プライスによるこの彫刻は、古典的な彫刻と現代のオランダを組み合わせたもの。

ロッテルダム駅広場

4 ファン・ゴッホ  オーヴェールでの最後の数ヶ月

オーヴェールのゴッホ展にて。フィンセント・ファン・ゴッホが人生の最後の数か月間で描いた46点の絵画と約30点の素描が収められている。それは閉鎖施設から帰還し、外界との接触がほとんどなかった頃だった。新しい環境では、彼は自分の否定的な感情や考え、失敗の感情を可能な限り抑えようと全力を尽くした。絵画からその心理的苦痛を読み取れるだろうか。
詳細: vangoghmuseum.nl

5 ヨーロッパの未来派マシンアート

未来派運動が設立されたとき、指導者マリネッティの超国家主義的な未来派マニフェストでは、戦争と暴力を賛美し、未来派の誕生を宣言し、過去の煙の中ですべてが破壊されなければならなかった。社会を破壊し、新しい世界を創造し、古い芸術を機械芸術に譲り、道徳主義とフェミニズムと戦わなければならず、イタリアから「教授、考古学者、旅行ガイド、観光客の癌」を取り除く必要があった。クレラー ミュラー美術館では、未来派がマリネッティとその仲間たちの影響を強く受けた 20 世紀前半の他の前衛運動を展示している。

未来派とヨーロッパ。「新世界の美学」は、ゴッホ作品で有名なオッテルローのクレラー・ミュラー美術館で 9 月 3 日まで開催される。


詳細: krollermuller.nl

6 ヘンリー・ムーア展

彫刻家ヘンリー・ムーアは、水面下で起こり得る緊張感に魅了された。質と闘い、石や形に生命を吹き込む試みにより、彼を数千年にわたる彫刻の伝統の最後の表現者となった。ハーグの海辺いにあるベールデン・アーン・ゼー美術館で 10 月 22 日まで閲覧できる。
詳細: Beeldenaanzee.nl

7 お金に関する展覧会

アムステルダム熱帯博物館(Tropenmuseum)の展覧会「誰かが金持ちになっている」では、現代アーティストやアート集団が経済的利益と植民地主義をタペストリー、ビデオ、写真、彫刻、絵画で表現している。展覧会のタイトルは、ハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズの壁の落書きにあったお金の使い方に対する批判を意図したものだった。近隣地域は依然として居住不可能なままだったが、「誰かが金持ちになった」というものだ。

誰かが金持ちになっている、アムステルダムの熱帯博物館で 24 年 7 月 1 日まで閲覧可能。
情報: tropenmuseum.nl