ASML中国輸出禁止にもかかわらず、売上伸ばす

半導体製造装置メーカーの世界最大手であるオランダのASML社は、2023年第2四半期も前期に続き売上が増加している。ASMLは半導体露光装置を販売する世界最大の会社で、16カ国に60以上の拠点を有し、世界中の主な半導体メーカーの80%以上がASMLの顧客である。

今年の第2四半期の売上は69億ユーロと、第1四半期の67億4千万ユーロから伸びている。「地政学的に難しい時期であった。」とASMLのヴェニンク取締役社長が同社のウェブサイトで語っている。昨年から欧米の中国に対する経済制裁のせいで、ASMLは半導体製造機器を中国に販売できなくなっている。

この制裁により、オランダと日本の半導体製造機器メーカーは、最新装置を中国に輸出できなくなり、中国への売上に影響を受けている。今後どうなるかは、米国の動向を見なければならないと、ヴェニンク氏。「ただ、この中国への輸出制限は、全体の売上にはほとんど影響がなかった。」と語っている。2023年の売上は2022年の30%増を見込んでいる。