【東京美学倶楽部 欧州支部通信3】

いわずもがな現代日本人は西洋式の装いが主流です。この源流となったのが明治期だったのは説明の必要がないでしょう。

西洋式のエリート教育を積極的に輸入した当時の潮流は、その後、数十年に渡る国家的構造の変化に迫られ、衰退していきます。つまり日本人の西洋式装いの文化は形骸化し、現在に至るということです。

結果、パリの星付きレストランに行こうものなら、ホール隅やトイレ横のテーブルに案内されるという話を耳にすることもよくあります。

私の知人はそれは人種差別ではないと言い切ります。

「それはむしろファッションによる振るいにかけられたのであり、『お店的に』相応しいのかどうかを瞬時に判別されているということだ」と。

もちろん、私たち日本人が、ここ欧州で長い時をかけて醸成されてきた文化を瞬時に体得するには無理があります。

が、いくつかのポイントを抑え、心構えを最適化することで少なくとも星付きレストランでもっと良いテーブルには案内してもらえるようになる。

こういったポイントや心構えを、東京でエグゼクティブに装いのコンサルティングをしている知人監修のもとまとめました。

装いの美学