インドネシア、植民地時代の化石や宝飾品を返還要求

オランダの旧植民地であるインドネシアは、芸術作品、自然科学史上重要なオブジェクト、そしてオランダが集めた宝飾品コレクション全部をオランダに対し返還するよう求めている。

インドネシアがオランダ教育・文化・科学省に送付したのは植民地時代の略奪品リストである。芸術作品だけでなくライデンのナチュラリス博物館に展示されているドゥボア収集品と呼ばれる人類史上重要なオブジェクトも含んでいる。ドゥボア・コレクションは4万の化石収集品である。この中でも1891年にオランダの考古学者であるユージン・ドゥボアが発見したジャワ原人の頭蓋骨は人類の進化の歴史を探る上で非常に重要と考えられている。

このほかにもインドネシアはディポネゴロの馬の手綱を取り戻したい意向だ。ディポネゴロは、オランダの植民地支配に対するジャワ人の反乱を率いていた。さらにロンボク宝飾品もリストに載っている。アムステルダム国立美術館は、その大半を1977年に返却したというが、インドネシア政府は、ライデンの博物館にまだ金銀宝石の宝飾品が保管されている反論している。

オランダ教育・文化・科学省は、インドネシアから返還の要請を受けたこと受け、独立委員会が要請作品のリストを検討するという。オブジェクトが実際に略奪されたかどうかは、作品ごとに決定する必要があるという。