オランダ、水不足がやってくる
このところの異常気象で、オランダが水不足に陥っている。水に囲まれた国での水不足はあまり実感がわかないが、農業や工業への影響は大きい。一部では農場での水撒を禁止したり、船舶の水門利用を制限するなどの対策が取られている。
飲料水にはまだ影響は出ていないが、将来的には飲料水不足も懸念される。このため今から対策を練る計画が次々と紹介されている。水源の場所により、どの地域が水不足に陥るのかは様々だが、2030年ごろには深刻になると予想されている。
スヘーベニンゲンのエレメンタル・ウォーター・メーカー(EWM)社は、海水を持続可能な方法で飲料水にする方法に取り組んでいる。この技術は新しいものではなく、すでに10年も25カ国で使われている。カリブ海やアジアなどの水が高価な海に近い地域である。同社の取り組みはまだ小規模だが、将来の(世界的な)水不足に備え、海水の利用は重要だとしている。ただし海水の淡水化はエネルギーの消費が膨大になるため、持続可能なエネルギーを使用している。
デルフト工科大学ではすでにある水を使用する方法を研究している。例えば雨水を貯めてトイレ用に使うなど、単純な方法も試みている。また日本に昔からある手を洗う水がトイレを流す方法もここでは新しい。