悪天候とコロナ規制で海辺のビジネスは最悪に

オランダのビーチハウス(海辺のカフェやレストラン)にとって、今年の夏は悲惨だった。まだコロナ禍が始まっていない2019年の夏と比較すると売上は60%減。コロナ禍の真っ只中の昨年ですら、今年より売上は高かった。オランダビーチ協会(NKV)によると、今年の夏のビジネスは史上最悪を記録しているという。通常ではビーチハウスは昼間は海水浴や日光浴を楽しむ人、夜はフェスティバルやパーティ参加者で賑わうのだが、今年は天候の悪さとコロナ規制で惨憺たる結果となった。

人気の海岸にあるビーチハウスでは、通常なら毎月数回はDJを呼んでパーティが開催され1500人は集まるのだが、今年はこれが皆無。さらに店は零時で閉店しなければならなくなったのも売上減少につながった。ビーチでのテント付き椅子のレンタルも今年は最悪だった。日光浴に最適だった日は3日ほどで、例年の10日には程遠かった。6月7月の天気がいい日も、オランダがコロナ感染コード・レッドに染まったため、ドイツなどからの旅行者もほぼ皆無だった。

ビーチハウスは夏が終わると取り壊されるが、今年はこのままオープンできるようNKVは政府に陳情している。取り壊し作業だけで10万ユーロ(約1200万円)かかるが、11月1日まで営業可能であればこのコストも回収できると協会。