OVチップカードの終焉近づく、さらに安全に安く

オランダ北東部のレリースタット市では今週からバスでピンカード(銀行カード)での乗車が可能になる。将来的にはオランダ全土でこのシステムが導入される予定だ。

レリースタットを走るArriva社の16路線のバスで、水曜日から銀行カード(デビットカード)やクレジットカードでチェックインできるようになった。また銀行口座やクレジットカードにリンクしていれば、スマートフォンやスマートウォッチでも支払いが可能だ。2011年に導入された公共交通すべてに使えるOVチップカードは時代遅れになりつつある。今後2年でオランダ全土でこのレリースタット方式が全路線で採用されることになり、2023年には完全廃止となる予定だ。ただし個人の口座などに直結していない無記名の支払いも新しいOVペイというシステムに取って代わるという。

公共交通料金支払のための新しいシステムはOVチップカードよりも安全で安くなると、開発担当者が説明している。
OVチップカードはハッキングの被害にあうことが多く、公共交通会社に損害をもたらしていた。新しいシステムでは銀行やクレジットカード会社がセキュリティを担当するため、この心配がなくなる。価格面では利用者にとって得となる。OVチップシステムでは1ユーロの支払いに対し公共交通会社に12−14セント支払っている。これが新しいシステムでは10セントになるという。

さてプライバシーに関してはどうなるのだろう。交通会社だけでなく銀行も、利用者の移動情報にアクセスできるのか?逆に、NS、Arriva、およびその他の公共交通機関が、利用者の銀行やカード情報にアクセスできるのか? 開発者によれば移動情報と支払い情報はリンクされていないという。