コロナ太りは銀行預金でも、貯蓄が増大

オランダ中央銀行によると、昨年1年で個人の預金高は420億ユーロに膨らんだ。一昨年2019年の2倍である。経済の先行き不安もあるが、ロックダウンにより消費ができなくなったいう事情がある。外食や旅行にも行けず、新しい服を買う気持ちにもなれないロックダウンで、給与生活者の預金は膨らむ一歩だ。
この420億ユーロのうち20億ユーロは普通口座に置きっぱなし、21億ユーロはいつでも出金できる定期預金、そして残りが投資と借金返済に使うという。

1年間にこれほどの貯蓄があったというのを過去を振り返ってみてもあまりない。2019年の200億ユーロも過去の100億ユーロ前後と比べると多いほうである。中央銀行はこの増大をコロナ効果だと見ている。「政府の財政援助もありほとんどの人の所得は安定していたのと、先行き不安とロックダウンで消費が激減した。」と分析している。

一番貯蓄額が増えたのは5月。オランダ人が休暇手当をもらう月だ。バカンスに行かれないので受給額はそのまま貯蓄にまわったというケースが多い。ただロックダウンが緩和された7月から11月には消費は増大している。また12月もロックダウンに関わらず、シンタクラースやクリスマスのプレゼントや食事などで財布の紐は緩んだ月だった。ただ、給与生活者ではない個人営業の人や飲食業などロックダウンによる損害を被った人にとっては、金銭的に厳しい年となった。