サッカーのサポーターが暴徒から街を守るために立ち上がる

夜間外出禁止令が出て2日目と3日目の24日、25日、オランダ各地で暴動が起き、車が焼かれたり、店舗が壊され品物が盗まれるなどの破壊行為が行われた。警察が出動し、催涙弾や放水砲などで暴徒を追いやったが、街の損害は大きい。これに対し、各地のプロサッカーチームのサポーターが、街を破壊行為から守ろうと立ち上がった。
ティルブルグのチーム「ヴィレムII」が暴徒に対し破壊行為をやめるよう呼びかけ警察に協力をすると発表したのに続き、マーストリヒトの「MVV」、アイントホーフェンの「PSV」、ブレダの「NAC」が同様な声明を出した。その後、「ヘラクレス」「フラーフスハップ」「ゴー・アヘッド・イーグルス」「AZ」そして「NEC」が続いた。

各市町村の市長は、サッカーのサポーターたちの心意気に称賛を与えている。ただフラッパーハウス司法大臣は、サポーターが自主警察のような役割をすることにあまり同意していない。「警察と軍警察がやるべき仕事だ。たしかに街を守り警察に協力することはありがたいが、逮捕したり罰金を課すなどは警察の仕事。」と行き過ぎを牽制した。警察も「サポーターの援護はありがたいが、彼らも午後9時の夜間外出禁止令や他の規制は守るべき」だとコメントしている。これまで、サポーターが暴徒を抑えるという事態はまだ発生していない。