オランダのバイオテック企業、信頼度が低いコロナ検査薬を販売

オランダのバイオテクノロジー企業インゼック(Inzek)は、信頼度が低いコロナ検査製品を150万個売っていたと、全国紙Trouwが報じている。10分間で非常に正確な結果が出るとうたったビオゼック・テスト(biozek-test)は、すでに世界20カ国で販売され、オランダでも15ヶ所の病院や研究所で使用されている。

スペインでの調査によれば、コロナの症状がある人をこの検査薬で調べたところ、正確な結果を示したケースは半数以下だったという。また米国のジョージタウン大学は臨床試験の結果、このテストを「混乱を招くもの」と評価した。オランダのラットバウト大学病院の研究者は、信頼度が低い検査は非常に危険だと批判している。陽性なのに陰性という結果が出た場合、知らずに人と接触し感染させるリスクが高い。

インゼック社は中国で生産されたこのコロナ検査薬を「オランダ製」として販売していた。そしてスペイン、ロシア、セルビア、ベナンの政府や病院は「オランダ製」なので信用がおけるとして購入していたという。インゼック社のエンジニアは、自社の製品は90%の精度だと反論している。
ただEUおよびオランダ公衆衛生環境研究所(RIVM)によれば、コロナに対する抗体を正確に実証できるスピードテストはまだ存在しないという。