オランダのICU治療を受けるコロナ患者減少

4月29日にオランダ公衆衛生環境研究所(RIVM)が発表した統計によれば、集中治療室(ICU)に入院している患者数がコロナ感染発生時期とほぼ同数まで減少した。29日時点で1207床のICU床が使用されているが、コロナ禍以前では1150床だった。1207床のうちコロナ患者が使用しているのは804床。431名はコロナ感染者以外の患者である。このほかドイツのICUで治療を受けている人は28名いる。オランダのICU床不足から一部の患者はドイツへ搬送されていたが、オランダでのICU状況が好転すればオランダに戻ってくる。

オランダ救急看護協会(LNAZ)のカイパース会長によれば、ICUに入るコロナ患者数は今後減少の途をたどるという。しかし、これまでコロナ患者のためにICUに入れなかった患者の数が増加すると見られている。

しかしながらオランダ集中治療協会のホメルス会長によれば、現状コロナ患者のICU占有率が減っているものの、コロナ以前のような状況には戻らないとコメントしている。ワクチンが開発されない限りコロナウィルスはオランダで感染を続け、ICU入院者数は減らないと警告している。現在の1150床から最低でも500−600床を増やさなければ対応できないという。

RIVM統計