オンライン購入商品、返品せずに返金?!

オンラインで購入した商品が気に入らないということがたまにある。その場合に返品をしなくても返金されることが可能なのだ。その理由はシンプルで、企業は返品されるほうがコストがかかるからだという。

返品された商品を取り扱うのは企業にとって高くつく。ときにはコストより高くなる場合もある。これゆえ、「返品は必要なし、返金します。」ということが起きる。オランダの経済紙フィナンシエール・ダハブラットは、品物が破損しているかいないかにかかわらず、返品の必要なしというポリシーを実施しているのが、オランダウェブショップ最大手のBol.com、中国のAli Express、家電のCoolblue とFrank.nlを挙げている。

配送サービスのDPDによれば、オランダではウェブで購入した商品の13%が返品されているという。欧州では一番手で、ドイツの12%、スイスの11%を上回る。オランダ人がオンラインで購入するときに最も気をつけているのは、返品可能かどうかだ。

そして最近目だつのは、25ユーロ以下の商品に限るという条件はつくものの、返品なしで返金というシステムだ。返品があると、企業にとっては輸送費がかかるだけでなく、破損があるか否かを調べる人員のコストがかかる上、再包装という手間とコストも発生する。こうなると返品しなくてもいいという結論に至るのだ。

ABNAmro銀行の小売業部門によれば、このシステムを悪用する消費者も出てくると予想される。これは大手企業にとっては費用削減になるが、小企業にとっては痛手となる。今年の後半にはアマゾンがオランダにやってくるが、同社は「返品なしの返金(Returnless Refund)」という用語も使用するくらいこのシステムを活用している。アマゾンのオランダ進出による小規模オンラインショップへの影響は計り知れない。