蘭エネルギー会社エネコ、大戦中の強制労働者と三菱の話し合いを望む

蘭全国紙Trouwの報道によれば、オランダのエネルギー企業エネコ(ENECO)の三菱商事による買収が思わぬ事態で難航している。エネコはオランダの44の市町村が共同で所有しているが、これらの株主は先の大戦中のオランダ人強制労働者との話し合いを望んでいる。

昨年末、三菱がエネコを41億ユーロで購入する旨を発表した。しかしながらこの戦時中の問題が交渉交渉に支障をきたしている。推定によれば大戦中オランダ領であったインドネシアからオランダ人捕虜が7306人日本へ競争強制労働者として送れこまれた。このうち最低でも661名が三菱鉱山と三菱重工で炭鉱及び造船労働者として働いていたという。

エネコの株主である41の市町村は三菱が戦時中のオランダ人強制労働者と話し合いを持つべきだと主張している。さらに株主からなる特別委員会は三菱による謝罪と補償金を要求している。
現在11人の元強制労働者たちが存命しているが、そのうち謝罪を受けたと言う人は1人もいないと言う。長崎の造船所で強制労働していたというう現在100歳になるオーストダムさんは、「もし謝罪をしてくれるならそれを受け入れる覚悟はあります。それでやっと心が落ち着きます。」と述べている。戦前オランダは、インドネシアを植民地としていたが、戦争で日本軍が侵入しオランダ人名が捕虜なっていた。その一部の人は日本へ強制労働者として送られていた。
三菱のスポークスマンによれば、三菱商事が設立されたのは戦後の1954年なのでこの戦時中の労働についてはコメントできないとしている。

Eneco