弁護士殺害事件を受け、オランダ司法省は組織犯罪撲滅の予算を増加したい意向

水曜日朝の犯罪弁護士殺人事件を受け、木曜日司法保安省のフラッパーハウス大臣は組織犯罪撲滅に予算を増やしたいと発表した。昨日アムステルダムのバウテンフェルダードの自宅付近で殺害された弁護士ヴィールスム(44)氏は、犯罪組織の証人であるナビブ・Bの弁護をしていた。Bはリドウアン・タギが率いる犯罪組織に属していたが、今では司法取引によりタギを告発する証人側に立っている。Bはタギが8件の殺人と2件の殺人未遂を犯し現在2件の殺人計画をしていると証言していた。

ヴィールスム弁護士は今回の弁護を引き受けるにあたり、ボディーガードをつけるなどの安全策を提供されていたが、国からの防御策は信頼が行かないとして断り、自分で専用のセキュリティ担当者を探しているところだった。

今回の殺人の首謀者と見られるタギは1977年モロッコ生まれ。1980年に両親と兄弟とともにオランダに移住してきた。少年時代にはバッド・ボーイズという犯罪グループに入りニューウェハインで組織し強盗などを繰り返した。1992年から98年まで盗みや武器の所持の罪で刑務所に収監される。ナビルBの証言によれば、その後殺人や未遂を繰り返してきたという。Bが証言者になったことがわかると、その弟も殺害している。これまで犯罪組織の犯罪では組織の構成員同士の殺害が主だった。ところが今回は弁護士が殺害されるという前代未聞の事件に直面、警察や司法そして政府はショックを受けている。警察の報告書によれば、犯罪組織の数に対して圧倒的に警察官や刑事の数が足りないという。