ユトレヒトの草が茂る屋根付きバス停、大ヒット

ユトレヒト市内のバス停(ガラス張りで屋根付き)の屋根はセダムと呼ばれる緑の万年草で覆われている。bこれが今世界中で話題となっている。なぜ植物で覆われる屋根なのか?市の環境保護にどんな役割を果たしているのか?

今年の4月に最初のセダム草屋根付きバス停が登場して以来、ユトレヒトにはすでに300ヶ所のバス停が緑の屋根に変わった。セダムは非常に少ない土だけで育つ肉厚の植物で、屋上緑化などに使われている。

イギリス、ドイツ、アメリカ、カナダ、インド、ウクライナ、スイス、イタリアからメキシコまで世界各国のメディアがこのバス停を取材し話題になっている。セダム植物は大気中の煤塵を吸収し雨水を溜めるだけでなく、ミツバチや蝶を寄せつける。今ではナイメーヘンやロッテルダムなどの他の街でもこのセダム屋根つきのバス停を計画している。

この屋根の設置にはほとんど費用がかからないというのもミソである。さらに維持費はバス停に展示されている広告ポスターの収入から広告代理店が捻出するという仕組みで、これも市の財政には負担はない。

ユトレヒト市は緑の党と民主66党が主導する市で、持続可能な都市を追い求めている。そして最初の「緑の計画」がこのバス停である。また自動車乗り入れに関しても環境ゾーンを設置したのもオランダではユトレヒトが最初である。

バス停だけでなくセダムの屋根は世界的にヒットの兆しだ。家屋では室内の気温を調整するのに役立つ。1センチほどの土だけが必要だし水も少なくてすむ。極寒や極暑時もしのげるし、なんといっても費用もあまりかからない。エアコンの代わりにもなりそうだ。そして大気汚染を少しでも解消できる。

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