オランダで肉の摂取量減り、代替製品の売上が上昇
ここ数年、ベジタリアンやビーガンブームでオランダでの食肉の摂取量が減っている。これに対し豆やキノコ、カリフラワー、ブロッコリなどを使用した肉の代替食品の売上が急激に拡大しており、2017年から現在までに51%も増加している。
市場調査会社IRIによれば、2017年から牛肉、豚肉の売上は9%減り、鶏肉は2%減った。スーパーマーケットで販売される肉の代替品である野菜バーガー、ベジソーセージそして大豆シュニッツェルといった製品の売上は大幅に上昇。種類も増え現在では100種類にも上る。
過去52週間の食肉の販売量は26億ユーロ。これに対し代替品は1億2300万ユーロと4.5%とまだ少ない。しかしこの傾向は肉業界や食品業界一般で無視できないものであり、こぞって代替品の開発に力を入れている。
オランダ人の肉食が減っている背景には健康上の理由もあるが環境保護の見地もある。畜産は地球温暖化に恐ろしい影響を与えている。とくに牛肉の育成が問題で、1キロの肉を生産するのに57.9キロの二酸化炭素が発生する。これに対し1キロの豆腐を作るときに発生する二酸化炭素量は5.8キロと少ない。肉の中でも最も二酸化炭素発生量が少ない鶏でも1キロの肉に対し13.4キロ発生する。ベジバーガーだと平均で4.1キロだ。
肉代替品産業は世界中で拡大している。マーケットリーダーであるビヨンド・ミート社は今年のはじめにニューヨーク株式市場で上場し、今年第2四半期には300%の売上増を計上している。オランダでもUNOXを始め各社がこぞってこの産業に参入を始めている。