オランダのイケア、紙の商品カタログの各家庭配布中止に

オランダの家庭には最低ひとつはイケアの家具があるというくらい人気のイケア。おそらく自分で運び組み立てることを厭わないという国民性のせいであろう。分厚い商品カタログは頼まなくても毎年郵便ポストに投入されていて、好き嫌いにかかわらず目を通す冊子である。しかし今後オランダのイケアでは紙のカタログは店内で受け取れるものだけとなり、商品カタログはオンラインにて閲覧することになる。8月に出版される来年2000年版は、店内用に25万部用意するのみとなる。ただし、デルフト付近の住民にはマーケティングのテスト用に無料配布が行われる。

イケアのカタログは世界38カ国で毎年2億部配布されている。部数でいえば、バイブルやコーランに匹敵する最大のものである。オランダでは昨年、通常の600万部から400万部へ減らすという実験が行われた。実験の結果、売上には全く影響はなかったという。

イケアによれば、デジタルのカタログは時代にマッチしており、社会的責任を果たすものだという。各家庭に配るというのは時代錯誤だとしている。

IKEAのカタログに関する会社発表