個人の庭も環境重視に。「タイルをはずして緑を植えよう」

温暖化防止の波は庭造りにも押し寄せている。ここ数年ガーデンセンターでの低木、樹木そして植物の売上は大幅に増加している。タイルや砂利を減らし緑を増やすことで、熱帯日での気温上昇を防ぎ、降雨のときも水はけがよくなり洪水を防ぐ。

あるガーデンセンターでは「タイルを剥がして緑を植えよう」というキャンペーンを実施。すでに50万枚のタイル(庭石)が持ち込まれたという。ガーデンセンター業界では、庭の緑化を進めることでもちろん利益は上がるが、同時に生物多様性(Bio Diversity)が進むとこれを奨励している。低木や芝生が増えることで、鳥、蝶、ミツバチが庭にやってくる。

市町村でも個人が庭からタイルをはずし緑化するのを奨励している。昨年ユトレヒト市では水に優しい庭造りを目指しガーデンセンターで無料で植物を受け取るというキャンペーンを実施した。今月もユトレヒト州の5つの市で同じキャンペーンが行われる。キャンペーン期間中、雨水貯水桶を大幅な割引で購入できる。この桶に溜まった水が水撒きに使用できる。

環境保護の観点からだけでなく、ここ数年の猛暑はガーデンセンターには利益をもたらしている。オランダ全土約500のガーデンセンターの昨年の売上は15億ユーロと2017年比6%増だった。庭用家具、バーベキューセット、水撒きシステムなどが大量に売れたという。