オランダ気候変動対策に対するデモ、アムステルダムで4万人参加

アムステルダムで10日に行われた政府の気候変動対策に対するデモに、暴風と雨の悪天候にもかかわらず4万人が参加した。ほとんどの参加者は穏やかにデモ行進を続け、ゴミなども残さず無事に終了した。デモの参加者は、過激な反政府主義の人たちではなく、ますます暑くなる夏と寒さが厳しくない冬に地球温暖化を実感している一般の人たちで、政府による緊急な対策を要求している。政府の諮問機関である中央計画局(CPB)と生活環境計画局(CPB)は今週の水曜日にも政府案を発表する予定だ。

参加者の多くは自分たちでも二酸化炭素削減に努力しているという人が多く、二酸化炭素発生源となっている肉の摂取をやめたり減らし、家に絶縁材を使用し省エネルギーを行い、車を使わずに公共交通機関を利用、そして飛行機の利用も減らすといった努力をしているという。これに対し政府は空港の拡張を進め、KLMの株式を購入しその拡大に参与するなど温暖化を推進しているという批判が参加者から出ている。また不通や遅延の多い列車の運行に対する不満も多い。

政府の温暖化対策に対し批判的な政党は、野党である緑の党、社会党、労働党、そして動物愛護党であり、連立政府の中で唯一批判を表明しているのは民主66党である。このデモ行進を推進したのは、環境防衛(Milieudefensi)やグリーンピース、といった環境保護団体や貧困撲滅団体であるオックスファムなどである。

気候変動対策に対するデモ