オランダの人員縮小の銀行や保険業界の人材、教師不足を助けるか?
オランダの小中高等校学校では教師不足が深刻な問題となっている。一方、金融業界ではITによる自動化が進む中、職の減少が進んでいる。ところが、銀行員や保険業界でリストラになった人たちで教育部門で新しくチャレンジを求める人はほとんどいない。そこで、金融業界は教育省のアリー・スロブ大臣と話し合い、元銀行員や保険業界人に対し教師になるための教育を行うことを協定を結んだ。
この協定は教育者への転職を妨げを取り払うのが目的。再教育や訓練は通常の教職教育より早いテンポで行われ、教師になるのが容易くなるようプログラムが組まれる。さらに一番の妨げとなっている給与だが、これに対しても何らかの措置がとられるという。
金融業界ではここ15年間で4万人の職が消えている。金融危機だけでなく自動化や電子化も職の消滅に拍車をかけている。銀行の支店や窓口も閉鎖される一方でここで働く人たちはリストラされている。一方オランダの義務教育機関で働く教員はこれから5年で5000人不足すると試算されている。求職する金融業界の人材が教育業界への転職を躊躇するのは、給与の差が大きすぎることと、教職の資格を取ることが煩わしいという理由がある。それが今回の協定で改善されることが見込まれている。