英国のEU離脱案否決とオランダへの影響

英下院は15日夜、欧州連合(EU)からの離脱合意案を採決し、賛成202、反対432の大差で否決した。メディアは現政権の歴史的な敗北だと報道している。野党労働党の党首コービン議員は政府に対する不信任案を提出した。下院は本日の午後に再度討論し投票を行う。

この採決でポンド相場は乱高下したが株式市場では混乱はほとんど見られない。オランダで「英国の合意なき離脱」で大きな影響を受けるのは英国への依存度が大きい野菜果実などの農産物を扱う企業である。ロジスティックそして国境関税での混乱や遅延が、いったいどの程度の損害を生じさせるものなのかまだ暗中にある。オランダ野菜果物業界連盟は、この不確実性に対し準備することは難しいとしている。

オランダからの輸出先で英国はドイツとベルギーに次ぐ3番目に大きい市場だ。「英国の合意なきEU離脱が同国の業者そして消費者が犠牲にならないよう政治的な解決を望んでいる」と、オランダ野菜果物業界。さらに花や植物の輸出業者も同様で解決策が見つかるまで英国EU離脱を延期することを期待している。