週末のシンタクラースの行進、各地で衝突
先週末、オランダ全土でシンタクラースの行進が催されたが、いくつかの都市で行進を妨げる暴動が起きた。従者ズワルトピートを黒塗りにするのに反対する反ピート団体がデモをする中、これに反対する人種差別主義者たちがものを投げつけるなどの暴力沙汰が起きた。
ロッテルダムやティルブルグで多くのピート擁護派が逮捕されている。人権団体アムネスティ・インターナショナルもルッテ首相に対し暴力を非難するよう要求した。これに対しルッテ首相も「暴動を起こした者たちは反社会的であり、楽しんでいる人たち特に子どもたちの夢を台無しにした。」と怒りを表明した。
アイントホーフェンでは人種差別に反対する反ピート派のデモ隊に、サッカーのフーリガンが缶ビールや卵を投げつける事件が起きた。ハーグやレーウワールデンでもフーリガンとの間に同様な暴動が起き、逮捕者が出た。アムステルダムとユトレヒトでは目立った事件は起きず、無事に行進は終わっている。アムステルダムのピートは煙突の煤をつけただけで黒塗りにしていない。
政治的な解決が必要なのではという質問に対し、ルッテ首相は「その必要はない。ズワルトピートは毎年変化しており(黒人奴隷を彷彿させないよう)、この変化を国民も認めている。社会的に解決するのが一番で、政治的な介入は望まない」と答えている。これに対し緑の党やキリスト教連盟は、今回のピート賛成派を自称するサッカーのフーリガンやサポーターたちは人種差別主義者だと激しく非難し介入を望んでいる。