FBに続きグーグルも黒人従者ズワルトピートを禁止に

アメリカから始まった「ブラッック・ライブズ・マター(BLM)」運動の高まりから、オランダの伝統的行事であるシンタクラース祭に不可欠なズワルトピート(黒人の従者)が黒人差別だとしてやり玉に上がっている。8月にはフェイスブックはズワルトピートの画像を使用する投稿を禁止したが、今度はグーグルが顔を黒く塗ったりすすを顔につけたピートを使った広告を禁止すると発表した。ただし教育やジャーナリスティックな記事に関しては例外だという。
この規定は来週から徐々に実施されるが、グーグルは「平等と多様性に一歩近づくためだ」と説明している。

グーグルの傘下にあるユーチューブでは、ズワルトピートが登場する動画では再生回数に関わらず(広告)支払いが中止される。ただし討論の余地を残すため、動画そのものは消去せずに残すという。

今年8月には、フェイスブックとインスタグラムで利用者から指摘されているズワルトピートの画像や動画を消去している。ただし、グーグルがすすを顔につけたピートも許可しないのに対し、フェイスブックとインスタグラムでは顔を黒く塗ったピートのみが対象である。

オランダではBLM以前からシンタクラースの季節になるとからズワルトピート論争が繰り広げられていた。一部の市町村では顔を黒く塗る代わりに煙突のすすを塗るなど代替策が打ち出されていたが、国を挙げての禁止令は出ていない。しかし今年に入りこれまで容認派だったルッテ首相は意見を変え、シンタクラース祭のたびに辛い思いをする黒人をなくしたいと語っている。

フェイスブック、ズワルトピート画像使用禁止