シンタクラースの従者、蓋を開ければ以前と変わらず「黒人」
11月12日にオランダに上陸するシンタクラースとその従者ズワルトピート。このズワルトピートは従来黒人とされ顔を黒く塗り真っ赤な大きな唇と巨大な金色のイアリングをまとっている。しかしこれが黒人に対する差別であると近年問題視され論争が繰り返されてきた。今年はRTLテレビの提案で煙突の煤を塗りたくったピートの採用が呼びかけられ、これで論争に終止符が打たれたと思われた。https://www.portfolio.nl/bazaar/home/show/1609しかし蓋をあけると以前と変わらず黒く塗ったピートが行進するということがNOSテレビの調べで判明した。シンタクラースの行進内容は各市町村が自主的に決めるのだが、今年この煤を塗ったピートを採用すると答えたのは、223の市町村のうちアムステルダム市とヘームステーデ市のみ。フォルクス紙の調査によれば、アムステルダムが煤ピートを採用すれば、ハーグ、ロッテルダム、ユトレヒトなどの都市もこれに追従する可能性もある。
ズワルトピートはオランダの人権委員会や国連からも黒人の子供への嫌がらせや差別につながるとして批判されている。最近では、茶色や黄土色にしたり、黒く塗るものの、アフロヘアや真っ赤な唇そして大きなイヤリングを廃止するなど、差別的な要素を廃止する市町村も多い。